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睡眠時無呼吸症候群 Q&Aのコーナー

Q1。睡眠時無呼吸症候群って何ですか?

 睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、その名の通り眠っている間に呼吸が止まってしまう状態が繰り返される病気です。いびきはSASの前兆ともいえる症状です。いびきのほかにも、「睡眠時間は十分なはずなのに疲れが取れない」「昼間眠気を感じることがある」といった場合もSASが疑われます。

Q2.SASだと体にどんな影響があるのでしょうか?

 睡眠中の酸素不足によって、脳や体に負担を与えてしまいます。睡眠は本来、日中に活動した脳と体を十分に休ませるためのもの。しかし、睡眠中に無呼吸が繰り返されると、体の中の酸素が不足し、それを補うために身体は心拍数をあげます。また、呼吸を再開させるために、脳はいったん覚醒するため、それが繰り返されると、結果として自分は寝た気でいても、脳は一晩中覚醒していて眠れていない状態で朝を迎えてしまいます。その結果、翌日に強い眠気や倦怠感、集中力低下などが引き起こされ、日中の様々な活動に影響が生じてきます。

Q3.高血圧も指摘されたんですが、SASと関係があるんですか?

 その可能性があります。実は高血圧とSASには深いかかわりがあるのです。高血圧患者さんの多くがSASをはじめとする睡眠呼吸障害を合併しているという研究結果が報告されており、反対にSAS患者さんにも高血圧症を合併している方が多くみられるといわれています。高血圧症とSASはとても合併しやすい関係にあるといえるのです。

Q4。高血圧と睡眠時無呼吸症候群(SAS)を合併していると、何か困ったことになるんでしょうか?

 高血圧とSASを合併すると、脳卒中などの脳血管疾患や心筋梗塞などの心血管疾患の発症リスクが高まる恐れがあります。通常、健康な人では夜間の睡眠中は昼間に比べて血圧が低くなるのですが、SASの患者さんでは夜になっても血圧が下がらなかったり、逆に昼間より高くなることがあります。夜間の血圧が昼間に比べて高くなった場合、ほかの高血圧患者と比べて脳卒中や心筋梗塞、狭心症のリスクが上昇することが報告されています。ですから、高血圧とSASを合併している可能性がある人は注意が必要です。

Q5.でも、高血圧の治療をきちんとすれば、SASがあっても脳卒中や心筋梗塞は防げますよね?

 たしかに、高血圧の治療をきちんと行うことは非常に大切です。しかし油断は禁物です。高血圧のお薬を服用していても、血圧が下がらない患者さんの約80%がSASという報告があります。また、お薬の効果で昼間の血圧が正常に近づいても、SASが原因で早朝や夜間の血圧が上がっている場合もあります。早朝や夜間の血圧が高い人は、心血管疾患や脳卒中のリスクや死亡リスクが高くなると報告されています。高血圧をしっかり治療し、脳卒中や心筋梗塞などのリスクを減らすために、SASの治療も行う必要があるのです。

Q6.そもそも、なぜ高血圧とSASは合併しやすいんでしょうか?

 高血圧とSASの関係を理解するためのキーワードは、「交感神経」なんです。交感神経とは運動したり興奮したりしたときに働く、人間を活動的にする神経です。反対に、体を休めるために働くのが「副交感神経」です。通常、日中には主に交感神経が優位に働いて血圧をあげ、夜眠っている間は副交感神経が中心になって血圧を下げます。

 ところが、SASの場合は睡眠中にたびたび呼吸が止まってしまい、そのたびに呼吸を再開させるため、交感神経が活性化します。そのことが夜間の血圧だけでなく、日中の血圧も上昇させることから、高血圧の悪化につながってしまうのです。

Q7.では、高血圧でもSASを治療すれば、脳卒中や心筋梗塞のリスクは下げられますか?

 SASを治療することで、合併症のリスクが低下する可能性があります。例えば、SASの治療のひとつであるCPAP(シーパップ:経鼻的持続陽圧呼吸療法)を行うことで、薬が効きにくい高血圧が改善するという報告や、循環器疾患の発症や死亡リスクが低下したという報告があります。

 また、死亡に関する報告でも、治療をしなかったSAS患者さんでは50歳未満で死亡する割合が高いとされる一方で、SASの治療を継続している患者さんの死亡率は、SASではない人と差がないとされています。

 まずはSASかどうかの診断を受けていただき、SASであることわかったら、速やかに治療を始めていただくことをお勧めします。

 

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