GFR(糸球体濾過量)とは
単位時間あたりに腎臓の糸球体という部分で濾過される血液の量を、GFR(糸球体濾過量)といいます。
このGFRにより、腎機能の機能評価ができます。
一般的には年齢と血清クレアチニン(Cr)値から推定した「推算GFR(eGFR)」が用いられます。
健康な方では、GFRは100ml/分/1.73m2前後です。
60ml/分/1.72m2未満が持続していれば、腎機能の低下は明らかであり、慢性腎臓病と診断されます。
末期腎不全・透析の段階ではGFRは15ml/分/1.73m2未満まで低下してしまいます。
血清クレアチニン(Cr)値、性別、年齢によってGFRを簡単に調べることができます。
ご自分の、またご家族のGFR値を知って、健康維持にお役立てください。
∗ eGFRの e は estimated(推測された)という単語の略です。
あなたの腎臓は大丈夫?
腎臓の働きを調べるには、GFR(糸球体濾過量)という値を計算します。
GFRは性別、年齢、血清クレアチニン(Cr)値から計算することができます。
血清クレアチニン(Cr)値は健診や受診した際の採血で測定します。
下記の性別欄にチェック、Crと年齢の空欄にご自分の値を入力してみましょう。

・「慢性腎臓病(CKD)」とは、尿たんぱくが出ている等の腎疾患の存在を示す所見がある。または GFR(糸球体ろ過量) 60未満が3か月以上持続する場合に CKD とされます。
・CKD重症度分類は、原疾患・GFR区分・尿蛋白区分にて判定します。(2012年改定)
表記の例) 糖尿病 G3aA2
・尿蛋白が試験紙の場合 尿蛋白区分は A1:(-,+-)、A2:(+)、A3:(2+以上)
・GFR推算式は日本腎臓学会にて用いられている推算式です。
<GFR推算式>(成人の場合) GFR(男)=194×Scr-1.094×年齢-0.287, GFR(女)=GFR(男)×0.739
こちらのページもご覧ください
慢性腎臓病(CKD)とは
腎臓のしくみと働き
慢性腎臓病の定義・診断基準
慢性腎臓病の症状
慢性腎臓病になりやすい人
慢性腎臓病の検査
慢性腎臓病の治療① 生活習慣の改善
慢性腎臓病の治療② 薬物療法
よくあるご質問
院長から一言
文責
腎臓専門医
総合内科専門医 木村 仁志