よくあるご質問
1) 自宅で血圧を測るときのポイントを教えてください。
家庭血圧を管理しておくことは、高血圧の病態を正確に診断する材料や治療効果を高
めることにつながります。
・ 血圧計は?……上腕に巻くタイプの血圧計がおすすめ
※手首での計測は不正確になりがちなのでNG
・ いつ測る?……起床後1時間以内(排尿後+朝の服薬前)と夜(就寝前)、座って1~2分安静にしてから
・ 何回測る?……原則2回測り、平均値を取る
・ 何日測る?……高血圧患者さんは、できる限り続ける
※高血圧診断・降圧薬の効果判定の場合には7日間(最低5日間)
2) 加齢によって血圧は高くなるのが普通と思っていますが、高血圧はどのタ
イミングで受診するとよいのでしょうか?
特に決まりはありませんが、日頃から次の3つのポイントを意識していただき、気に
なった時にお気軽にご来院ください。
・ 血圧を測る機会を作って、普段からご自身の血圧がどれくらいか把握しておくこと
・ 1年に1回は健康診断を受ける
・ 上の血圧が「140を超えたら」一度病院に相談する
3) どのくらいまで血圧を下げれば、良いのでしょうか?
高血圧治療といっても、皆さん一律でこの数値まで下げれば安心ということは言えま
せん。実際の降圧目標値は患者さんの年齢・合併症の有無・脳心血管病リスクなど総
合的に判断して決定するため、患者さんごとに目標とする血圧値は異なります。
また、高齢の方は臓器障害を合併していることも多く、血圧低下による主要臓器への
血流低下に注意する必要があるため、慎重に降圧治療を進めます。
大まかな目標値としては、治療ガイドラインの中で75歳未満の成人で診察室血圧
130/80mmHg未満(家庭血圧125/75mmHg未満)、75歳以上の後期高齢者の方で
140/90mmHg未満としています。
また、脳血管障害・糖尿病・慢性腎臓病(蛋白尿陽性)の患者さんは、130/80mmHg未
満を目標とします。

(図) 降圧目標
(図) 降圧目標
4)高血圧予防のポイントを教えてください
・ 日頃から食事は「薄味」を心がけること
外食やコンビニなどのお弁当は、味付けが濃くなりがちなので、頻度を減らすと良
いでしょう。
また、そば・うどん、ラーメンなどの麺類も塩分は多めです。頻度を減らすか、ど
うしても食べたい場合は、スープは飲み干さずに残すようにしましょう。
・ 日頃からストレスを溜めないような生活を心がけること
・ 運動も高血圧の予防に効果的
ストレス解消の効果もあるので、積極的に体を動かす時間を作るようにしましょう。
こちらのページもご覧ください
高血圧とは
高血圧の原因
高血圧の定義・診断基準
高血圧になりやすい方
高血圧の症状
高血圧の合併症
高血圧の検査
高血圧の治療
高血圧の通院頻度と費用の目安
院長から一言
文責
腎臓専門医
総合内科専門医 木村 仁志