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クリニックブログ

2024.12.03

糖尿病の基準とその重要性

糖尿病の診断基準を知り、早期発見を目指しましょう

名古屋市緑区にあるきむら内科小児科クリニック院長の木村仁志です。
糖尿病は、放置するとさまざまな合併症を引き起こす可能性があるため、早期の発見と治療が重要です。診断基準を知ることで、自分自身や家族の健康状態を理解し、必要に応じて適切な対策を取ることができます。今回は、糖尿病の基準や診断に関するポイントをご紹介します。

糖尿病の診断基準

糖尿病は、以下のいずれかに該当する場合に診断されます。

空腹時血糖値

  • 126mg/dL以上が糖尿病の基準です。
    健康な人の正常範囲は70~99mg/dLとされています。

75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)

  • 2時間後の血糖値が200mg/dL以上の場合、糖尿病と診断されます。

随時血糖値

  • 200mg/dL以上で糖尿病が疑われます。

HbA1c(ヘモグロビンA1c)

  • 6.5%以上が糖尿病型と診断されます。
    HbA1cは、過去1~2か月の平均血糖値を反映する指標で、血糖値の長期的なコントロール状況を把握するのに役立ちます。

糖尿病の前段階(境界型)

正常値と糖尿病の基準値の間に該当する場合は「境界型(糖尿病予備軍)」と呼ばれます。

  • 空腹時血糖値:100~125mg/dL
  • HbA1c:5.6~6.4%
    境界型の段階で生活習慣を改善することで、糖尿病の発症リスクを大幅に低減できます。

糖尿病の診断の流れ

1. 血液検査

血糖値やHbA1cを測定し、糖尿病の可能性を評価します。

2. 再検査

初回の検査で糖尿病型の値が出た場合、数日後に再検査を行い、診断を確定します。

3. 追加の検査

必要に応じて75g経口ブドウ糖負荷試験(OGTT)を実施します。

糖尿病の早期発見が重要な理由

糖尿病は初期段階では自覚症状がほとんどありません。しかし、進行すると以下のような合併症を引き起こす可能性があります。

  • 糖尿病網膜症:視力低下や失明のリスクがあります。
  • 糖尿病腎症:腎不全に進行すると透析が必要になることがあります。
  • 糖尿病神経障害:手足のしびれや痛みが現れます。

早期発見により、これらのリスクを抑えることが可能です。

当クリニックでのサポート

きむら内科小児科クリニックでは、糖尿病の早期発見と管理を重視しています。血糖値やHbA1cの測定、管理栄養士による栄養指導、生活習慣改善のアドバイスを通じて、患者さま一人ひとりに合った治療プランをご提供します。

地域の皆さまへ

きむら内科小児科クリニックでは、名古屋市緑区を中心に、豊明市や東郷町、日進市、天白区から多くの患者さまにご来院いただいております。糖尿病に関するご相談や健康診断を希望される方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。