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【連載】「これって老化?それとも病気?」体のサイン見極め塾

【連載】「これって老化?それとも病気?」体のサイン見極め塾|第5回:血糖値が高い、体重が増えた…それ、腎臓が「限界」の合図かも

第5回:血糖値が高い、体重が増えた…それ、腎臓が「限界」の合図かも

こんにちは。

きむら内科小児科クリニック、院長の木村仁志です。

「救える腎臓をひとつでも多く」

この想いを胸に、日常のサインから病気を見極める連載の第5回をお届けします。

「少し太っただけ」が、腎臓には「過重労働」に

健診で「血糖値が高め」「最近、お腹が出てきたな」と指摘されても、どこかが痛むわけではないので、「明日から気をつけよう」と先送りにしがちです。

しかし、腎臓専門医の目から見ると、高血糖や肥満は、腎臓という「精密なろ過装置」を内側からじわじわと壊していく恐ろしい状態です。

なぜ、糖や脂肪が腎臓の敵になるのでしょうか?

  • ① 血液が「ベタベタ」になり、フィルターを詰まらせる(高血糖)
    血液中の糖分が多い状態が続くと、血管の内側が傷つき、炎症を起こします。
    腎臓は細い血管の塊ですから、糖によって血管がボロボロになると、網目が壊れて大切な栄養(たんぱく)が漏れ出し、最後にはフィルターが機能しなくなってしまいます。

  • ② 腎臓が「24時間フル稼働」で疲れ果てる(肥満)
    体重が増えるということは、それだけ体内の血液量が増えるということです。
    腎臓は、増えた分の血液をろ過するために、常にフルパワーで働き続けなければなりません。
    この「過剰な負荷」が何年も続くと、腎臓は疲れ果て、寿命が縮まってしまうのです。

「まだ間に合う」うちに、ブレーキを

「血糖値が高い」「メタボと言われた」というのは、腎臓が「もうこれ以上は支えきれない!」と出している、ギリギリのサインかもしれません。

  • 甘いものがやめられない
  • ここ数年で、急激にベルトの穴が変わった
  • 家族に糖尿病の人がいる

これらに心当たりがある方は、ぜひ一度、尿検査で「たんぱくが漏れていないか」を確認してください。
数値として現れる前に、生活習慣を少し見直すだけで、腎臓の未来は劇的に変わります。

あなたの「人生の楽しみ」を、10年後も20年後も守るために。
今、少しだけ立ち止まって、自分の腎臓を労わってあげませんか?

「老化だから」と諦める前に。あなたの未来を守るために

「腎臓は沈黙の臓器」です。

少しでも不安があれば、手遅れになる前にお近くの腎臓専門医までご相談ください。

きむら内科小児科クリニック院長 木村でした。

それではまた次回。

参考文献


執筆者木村 仁志
腎臓専門医|きむら内科小児科クリニック 院長

大学病院等で10年以上、腎臓病診療に従事 。日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医などの資格を有する 。
地域のかかりつけ医として、専門的な知見と温かい対話を通じて、患者さま一人ひとりの「人生の楽しみを守る」医療を実践している 。