訪問医療(在宅医療)とは、ご自宅で医療を受けることをいいます。病気や障害があって病院に通うのが困難な方、ご自宅での看取りを希望されている方の為に、医師や看護師など専門のスタッフがあなたのお宅を訪問して、治療や介護のお手伝いをします。
訪問診療と往診は意味が異なります。往診は急に具合が悪くなり、病院が休みの曜日時間などの場合や出向いて医療機関を受けられない状況の時に、医師を自宅に呼び対処してもらうことを指します。一方、訪問診療は、計画的で継続的に診察を受けることを指します。つまり、高齢者や病気、障害などでケアは必要だけれど病状がとりあえず安定しているという期間に自宅で行う診療が訪問診療です。
超高齢化社会(65歳以上の人口の割合が全人口の21%を占めている社会)が迫る現代の日本では高齢者のケアが喫緊の課題です。また、訪問医療のニーズは高く、厚労省の調査によると、60%以上の方が自宅での療養を希望されています。看取りについても自宅で実施したいという方が多くいらっしゃいます。
高齢者の方にとって、入院生活は安全である一方で精神的に大きな負担となります。そのため、余生や人生の最期は病院ではなくご自宅で生活していたい、家族と一緒に過ごしたいと願う高齢の患者さんは数多くいらっしゃいます。郊外の過疎地域に暮らす方にとっては、医療機関に行くこと自体が大きな負担となるケースもあります。
また、こうしたことのほかに、病院の待ち時間やオンライン診療の課題も浮き彫りとなっています。現代は、高齢化などを背景に大学病院を中心に外来が混雑し、待ち時間がとても長くなっています。厚生労働省が実施した「病院に対する満足度調査」では、外来についての不満で「診察までの待ち時間」と回答した人の割合が一番高いという結果でした。病院の待合室は患者さんで溢れかえって待機するスペースすら十分にないという医療機関もあります。
また、コロナ禍以降、オンラインで診療を行うことが制度上は可能となりました。オンライン診療は病院に行く手間が省けるために便利な方法ですが、診断や治療の精度の面でまだ十分なクオリティを発揮できない可能性も指摘されています。また、患者さんの方もオンライン診療に対応できない環境の場合もあり、十分に機能していない面があるのが現状です。
もっとも安心して過ごすことのできる、自宅での診察・診療が可能です。
訪問診療を行う計画を立て、その計画に基づいて、病状が安定している場合には月に2回、病状が不安定な場合には必要に応じて、担当医師が訪問します。
急な症状の変化も24時間相談できます。入院が必要になった時には、提携医療機関を含めて対応します。
医師・看護師・ケアマネージャー・ヘルパーなど患者様に関わる医療スタッフが情報を共有し、切れ目のない医療を提供します。
病院へ行くと、長い待ち時間に数分の診断。ところが、在宅医療には待ち時間が存在しません。御自宅で待って頂ければ、指定日時に医師が訪問します。(交通事情や緊急往診等により時間が前後することがあります)
保険の種類などによって異なりますが、病院に通うのと同様に、保険が適用されます。
当院院長が訪問診療を行います。当院の院長は在宅診療専門クリニックで2年間常勤として勤務しており、訪問診療の経験が豊富です。心不全や腎臓病などの一般的な内科の病気だけでなく、認知症患者さんの薬剤調整、末期癌患者さんの緩和ケア、臥床がちの患者さんの褥瘡の処置など、内科疾患にとどまらずさまざまな疾患の患者さん、のべ2●●人以上を担当し、●●人以上の在宅看取りをさせていただいています。
ご希望の方は当院までご相談下さい。