血尿と蛋白尿が両方とも出ているとき
蛋白尿と血尿の両方がある場合、最終的に60%以上が慢性の腎炎(糸球体腎炎)であると報告されています。腎炎は将来的に腎臓の働きが悪くなる場合がありますが、早期発見し早期に治療することで腎臓の働きが悪くなるのを防ぐことができます。そのため、蛋白尿・血尿が続く場合は専門施設での精密検査(腎生検など)が必要です。
小児でも成人でも慢性腎炎(慢性糸球体腎炎)のうち最も頻度が高いのはIgA腎症で、わが国ではその70%が学校検尿で無症状のうちに発見されています。蛋白尿と血尿の両方を検診などで指摘された場合はきちんと通院することが大切です。間隔については最初の3か月は1か月ごと、その後は2-3か月ごとに定期的にチェックすることをおすすめします。
記事執筆者
きむら内科小児科クリニック
院長 木村仁志
資格
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本腎臓学会腎臓専門医
- 日本透析医学会透析専門医
- なごや認知症安心安全プロジェクトもの忘れ相談医(登録かかりつけ医)
- 日本ACLS協会 BLSヘルスケアプロバイダーコース修了(平成27年7月)
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了(平成27年9月)
- こどものみかた小児T&Aコース修了(平成27年10月)
- かかりつけ医認知症対応力向上研修終了(平成28年11月)
- かかりつけ医等心の健康対応力向上研修終了(平成28年11月)
所属学会
- 日本内科学会
- 日本腎臓学会
- 日本透析医学会
- 日本プライマリケア連合学会
- 日本抗加齢医学会