腎臓の働きが悪くなっても、初期段階では自覚症状は現れません。
腎機能がある程度低下すると、次のような症状が現れるようになります。
腎機能が低下してくると、最初にみられることの多い症状です。
腎臓の濃縮力が低下することで尿量が増えるため、睡眠時トイレに起きる回数が増えます。
指輪や靴がきつくなります。
赤血球を作るホルモンが減ってしまうので、立ちくらみや貧血が起こりやすくなります。
心臓にも負担がかかるようになるので、疲れやすかったり常にだるかったりします。
少し歩いただけで息が切れます。
なお、急性糸球体腎炎・溶血性尿毒症症候群などの病気や抗生物質・鎮静剤など薬剤アレルギーが原因となって、数時間~数日の間に急激に腎機能が低下する「急性腎障害(急性腎不全)」であれば、原因を取り除くことで腎機能の回復が見込めることもあります。
しかし、数か月~数年と時間をかけて少しずつ腎機能が低下していくような「慢性腎不全」の場合、機能回復できないケースがほとんどです。 腎機能の低下が続き、正常機能の30%以下の状態となることを「腎不全」と呼びます。
腎機能がさらに低下して正常機能の10%以下となると「末期腎不全」と呼ばれ、老廃物を排出できなくなります。排出できなければ、次第に体に毒素が溜まっていく「尿毒症」を引き起こし死に至る可能性があるので、生命維持には人工透析など腎代替療法が必要となります。
だからこそ、腎臓病は早期発見が重要です。
早めに治療を開始することで腎臓の機能低下を防いだり、遅らせたりすることが可能です。