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慢性腎臓病の症状

慢性腎臓病の症状

腎臓の働きが悪くなっても、初期段階では自覚症状は現れません。
腎機能がある程度低下すると、次のような症状が現れるようになります。

夜間尿

腎機能が低下してくると、最初にみられることの多い症状です。
腎臓の濃縮力が低下することで尿量が増えるため、睡眠時トイレに起きる回数が増えます。

むくみ

指輪や靴がきつくなります。

貧血

赤血球を作るホルモンが減ってしまうので、立ちくらみや貧血が起こりやすくなります。

倦怠感(身体がだるく感じること)

心臓にも負担がかかるようになるので、疲れやすかったり常にだるかったりします。

息切れ

少し歩いただけで息が切れます。

なお、急性糸球体腎炎・溶血性尿毒症症候群などの病気や抗生物質・鎮静剤など薬剤アレルギーが原因となって、数時間~数日の間に急激に腎機能が低下する「急性腎障害(急性腎不全)」であれば、原因を取り除くことで腎機能の回復が見込めることもあります。
しかし、数か月~数年と時間をかけて少しずつ腎機能が低下していくような「慢性腎不全」の場合、機能回復できないケースがほとんどです。 腎機能の低下が続き、正常機能の30%以下の状態となることを「腎不全」と呼びます。

腎機能がさらに低下して正常機能の10%以下となると「末期腎不全」と呼ばれ、老廃物を排出できなくなります。排出できなければ、次第に体に毒素が溜まっていく「尿毒症」を引き起こし死に至る可能性があるので、生命維持には人工透析など腎代替療法が必要となります。

だからこそ、腎臓病は早期発見が重要です。
早めに治療を開始することで腎臓の機能低下を防いだり、遅らせたりすることが可能です。

記事執筆者

きむら内科小児科クリニック

院長 木村仁志

資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本腎臓学会腎臓専門医
  • 日本透析医学会透析専門医
  • なごや認知症安心安全プロジェクトもの忘れ相談医(登録かかりつけ医)
  • 日本ACLS協会 BLSヘルスケアプロバイダーコース修了(平成27年7月)
  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了(平成27年9月)
  • こどものみかた小児T&Aコース修了(平成27年10月)
  • かかりつけ医認知症対応力向上研修終了(平成28年11月)
  • かかりつけ医等心の健康対応力向上研修終了(平成28年11月)
所属学会
  • 日本内科学会
  • 日本腎臓学会
  • 日本透析医学会
  • 日本プライマリケア連合学会
  • 日本抗加齢医学会