やけどについて
皮膚にお湯などの熱いものがついておこる障害のこと
- 1度のやけど 皮膚が赤くなっている状態
- 2度のやけど 水疱(水ぶくれ)ができている状態
- 3度のやけど 皮膚が白くなったり黒こげた状態
子どものやけどの特徴は・・・
- 子どものやけどの特徴として幼少であるほど皮膚が薄いため、やけどの深さは成人に比べて深くなりやすいです。
- ホットカーペットや携帯用カイロなどによる低温やけどは、軽症に見えても皮膚の深部までやけどが進行することもあるため注意が必要です。
- 子どもの成長発達に合わせ、事故予防につとめることがやけどを防ぐことになります。
受診ポイント
こんな場合は、救急車を呼んでください。
こんな場合も救急車を呼んでOK
- やけどの範囲が広く全身の約10%のやけど
- あるいは深い場合(皮膚の色が白く変化)
- 片腕で全身の10%相当、おなか・背中は20%相当
すぐに受診
- 手や足の指(皮膚がくっついてしまうことがある)
- 陰部のやけど
- 水疱(水ぶくれ)ができたやけど *水疱がつぶれると感染を起こす恐れがあります
診療時間内に受診
病院へ受診すると判断した場合は受傷部位に軟膏などはつけずに受診しましょう
おうちケアのポイント
すぐに『冷やす』ことが重要
流水で最低5~10分
- やけどした部位を、流水で最低5~10分冷やす。
- 水の勢い(水圧)は強くしない。
無理に服は脱がせない
- 服の上から熱湯などがかかった場合、服の上から流水などで冷やすようにする。
- 無理に服を脱がせると皮膚がはがれることがあるため注意
耳や目などは冷たいタオルで
- 流水が当てられない目や耳などは、氷や保冷剤を包んだ冷たいタオルで冷やす。
水疱(水ぶくれ)は破かない
低体温に注意
- 乳児などの小さい子どもさんは、身体を冷やすことで低体温になりやすいですので、冷却中は意識の変化などに注意。
- 全身のやけどの場合、流水で全身を冷やすことで体温が下がってしまうので、濡れたバスタオルなどで身体を包み、その上から乾いたタオルケットなどで保温するようにしましょう。
※全身・広範囲の場合は救急車を呼びましょう
範囲が狭く赤くなっただけの場合
- やけどの範囲が狭く、赤くなっただけであれば流水で冷やし、やけどした部位を日光に当てないようにし、摩擦を避け、やけど当日の入浴は控えましょう。
- 冷やしても我慢できないくらいの痛みがある場合には本人に処方された解熱鎮痛剤(商品名:アルピニー座薬・カロナール・アセトアミノフェンなど)が自宅に保管してあればそれを使って痛みを和らげてあげましょう。
記事執筆者
きむら内科小児科クリニック
院長 木村仁志
資格
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本腎臓学会腎臓専門医
- 日本透析医学会透析専門医
- なごや認知症安心安全プロジェクトもの忘れ相談医(登録かかりつけ医)
- 日本ACLS協会 BLSヘルスケアプロバイダーコース修了(平成27年7月)
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了(平成27年9月)
- こどものみかた小児T&Aコース修了(平成27年10月)
- かかりつけ医認知症対応力向上研修終了(平成28年11月)
- かかりつけ医等心の健康対応力向上研修終了(平成28年11月)
所属学会
- 日本内科学会
- 日本腎臓学会
- 日本透析医学会
- 日本プライマリケア連合学会
- 日本抗加齢医学会