鼻出血とは
鼻出血は、自分で鼻をいじった時や鼻をかんだ時に起きやすいですが、突然出ることもあります。
アレルギー性鼻炎や鼻の入り口に湿疹や炎症(鼻前庭炎)がある場合、鼻がかゆくていじるために鼻血が出やすくなります。
鼻血は主に、左右の鼻を分けている仕切り(鼻中隔)の粘膜から出ます。特に、鼻の入り口から約1cm内側が、繰り返し出血しやすい場所です。この場所はキーゼルバッハ部位と言われます。
よくある間違った止血法
×首筋をとんとん叩く
×鼻の上の骨の硬いところをおさえる
×ティッシュペーパーを詰め込み何度も取り替える
×仰向けに寝る
受診ポイント
すぐに受診
- 圧迫止血をしても止血が止まらない時
- 顔面の外傷で鼻血が止まらない時
診療時間内に受診
こんな時は詳しい検査
鼻以外からも出血する、少しのことで皮膚に青あざができるなどがある時は、血液の病気(血友病など)が疑われるため詳しい検査が必要です。
おうちケアのポイント 圧迫止血法
どんなところからの出血も、血を止めるための原則は、出血している場所をおさえて止める圧迫止血法です。
- まずは、椅子などに座らせ、体を起こした体勢になりましょう。喉にまわった血は飲み込まないで、外に出すようにします。
- 顔を上向きにすると、血がのどに流れてせきこんだり、飲み込んで気持ちが悪くなり吐いてしまうこともあるので、顔はやや下向きにしましょう。横になった場合でも、仰向けにはならないようにしましょう。
- 鼻の入り口から約1cm内側の部位に、小指の太さに固めた脱脂綿(だっしめん)やティッシュをあわてずにゆっくりと入れます。
- 小鼻を外側から指で少し強めに押さえて約10分間止血されるのを待ちます。血が多少滲んでも、脱脂綿やティッシュを途中で交換しないことが大切です。詰め物を抜いて再び出血してしまったときはさらに10分間圧迫します。脱脂綿などがない時は、小鼻全体を親指と人差し指で強くつまんでください。鼻出血後は再出血しやすいので、鼻をいじったりかんだりするのは控えましょう。
記事執筆者
きむら内科小児科クリニック
院長 木村仁志
資格
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本腎臓学会腎臓専門医
- 日本透析医学会透析専門医
- なごや認知症安心安全プロジェクトもの忘れ相談医(登録かかりつけ医)
- 日本ACLS協会 BLSヘルスケアプロバイダーコース修了(平成27年7月)
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了(平成27年9月)
- こどものみかた小児T&Aコース修了(平成27年10月)
- かかりつけ医認知症対応力向上研修終了(平成28年11月)
- かかりつけ医等心の健康対応力向上研修終了(平成28年11月)
所属学会
- 日本内科学会
- 日本腎臓学会
- 日本透析医学会
- 日本プライマリケア連合学会
- 日本抗加齢医学会