3歳児検尿や学校検尿など、お子さんが尿検査を受ける機会は比較的多いです。
3歳児検尿や学校検尿は世界に先駆け日本が始めた優れた検診システムです。この制度により小児腎臓疾患の早期発見が可能になり、その結果日本は世界でも最も小児人口当たりの透析や移植の患者さんが少ない国になっています。
その中でも愛知県は独自に『愛知県腎臓病学校検診マニュアル』を作成し慢性腎臓病の啓発に力を入れています。
腎臓は尿を作って血液をきれいにする臓器なので、たくさんの血液が腎臓をとおります。血液から尿をこしだす(濾過する)部分は糸球体と呼ばれ、フィルターのような役目をしている最も重要な部分です。普通は体にとって必要なものである血液や蛋白はここでトラップされ尿中に漏れないようになっていますが、糸球体に炎症を起こすと(腎炎または糸球体腎炎といいます)、フィルターを通過して尿に漏れ出てくるため、尿検査で蛋白や潜血反応が陽性となります。
当院は、近隣の小児腎臓病専門施設であります名古屋第二日赤病院小児腎臓科や藤田医科大学病院小児科、あいち小児保健医療総合センター腎臓科と連携し、必要な場合は適切なタイミングで紹介をさせていただきます。