DT-VACCINE
2種混合(DT)ワクチン

2種混合(DT)ワクチンについて

ジフテリア・破傷風を予防する定期接種です

接種対象とタイミング

2種混合(DT)ワクチンは、11歳以上13歳未満の子どもが定期接種の対象です。
乳幼児期に接種する「DPT(3種混合)ワクチン」が「第1期」と呼ばれるのに対し、**DTワクチンは「第2期」**の追加接種として位置付けられています。

  • 接種回数:1回(筋肉内注射、0.1ml)
  • 標準的な接種時期:11歳の1年間

接種をうっかり忘れてしまった場合でも、気づいたタイミングでの接種が推奨されます。

もし接種せずに発症したら…

ジフテリア(Diphtheria)

喉の痛みや発熱、咳、声のかすれ、飲み込みづらさなどを引き起こします。
喉に膜状の病変ができて呼吸困難に陥ることもあり、心筋障害による突然死や神経麻痺などの合併症も報告されています。

破傷風(Tetanus)

破傷風菌は土や動物のふんなど自然環境に広く存在しており、日常生活でも感染リスクがあります
主な症状は筋肉のけいれんで、まずはあごの筋肉が硬直し、口が開かなくなる「開口障害」から始まります。
けいれんは全身に広がり、呼吸困難や肺炎を引き起こして命にかかわることもあるため、しっかり予防しておきましょう。

任意接種の「3種混合ワクチン(DPT)」もご検討を

11歳以降の追加接種では、ジフテリアと破傷風に加え、百日せき(Bordetella Pertussis)の予防も引き続き重要です。
百日せきは大人でもかかる可能性があり、咳が長期間続いたり、乳児にうつしてしまうリスクがあります。

現在、日本では11歳以降の百日せき対策として、任意接種で3種混合(DPT)ワクチンを再接種することが推奨されつつあります。
周囲の大切な人を守るためにも、3種混合の追加接種についてもお気軽にご相談ください。

記事執筆者

きむら内科小児科クリニック

院長 木村仁志

資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本腎臓学会腎臓専門医
  • 日本透析医学会透析専門医
  • なごや認知症安心安全プロジェクトもの忘れ相談医(登録かかりつけ医)
  • 日本ACLS協会 BLSヘルスケアプロバイダーコース修了(平成27年7月)
  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了(平成27年9月)
  • こどものみかた小児T&Aコース修了(平成27年10月)
  • かかりつけ医認知症対応力向上研修終了(平成28年11月)
  • かかりつけ医等心の健康対応力向上研修終了(平成28年11月)
所属学会
  • 日本内科学会
  • 日本腎臓学会
  • 日本透析医学会
  • 日本プライマリケア連合学会
  • 日本抗加齢医学会