4種混合ワクチン(DPT-IPV)について
4種混合ワクチンは、ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオの4つの感染症を予防するためのワクチンです。
3種混合ワクチン(DPT)に不活化ポリオワクチン(IPV)を加えたもので、重症化しやすい乳幼児期からの予防が特に重要です。
定められたスケジュールで接種すれば、高い予防効果が期待できるとされており、特に乳児期には早めの接種が推奨されます。
接種対象とタイミング
- 対象年齢:生後2か月~7歳半(90か月)未満
- 接種開始の目安:生後2か月を過ぎたら、できるだけ早めに開始しましょう
接種スケジュール
第1期:初回免疫(3回)
- 接種間隔:3週間以上あけて3回接種
- 標準的な開始時期:生後2か月~12か月未満
第1期:追加免疫(1回)
- 目安時期:初回3回目終了から12~18か月後に1回接種
- ※初回終了から6か月以上あいていれば接種可能です
第2期(関連する接種)
- 11~12歳で2種混合ワクチン(DT)を1回接種します
接種を受けなかった場合のリスク
ジフテリア(Diphtheria)
喉の炎症や咳、嗄声、嚥下障害、呼吸困難などが現れます。
心筋障害や神経麻痺による突然死のリスクがある重篤な感染症です。
百日せき(Bordetella Pertussis)
乳児では咳の発作や無呼吸発作が起こりやすく、脳症を合併することもあり危険です。
大人や年長児が軽症のまま感染源になることもあります。
破傷風(Tetanus)
傷口から菌が侵入し、筋肉のけいれんや開口障害、呼吸困難を引き起こします。
肺炎や呼吸不全を合併し、命に関わることもあります。
ポリオ(Poliomyelitis)
中枢神経が障害され、四肢麻痺や筋萎縮が起こります。
一度生じた麻痺は回復が難しく、重い後遺症が残る場合もあります。
5種混合ワクチンへの移行について
2024年4月から、4種混合ワクチンにヒブ(Hib)ワクチンを加えた「5種混合ワクチン」が新たに導入されました。
これにより、接種回数や通院の負担がさらに軽減され、より効率的な感染症予防が可能になっています。
なお、2024年3月31日までに4種混合ワクチンを1回でも接種した方は、引き続き同じワクチンで接種を完了することになっています。
4種混合ワクチンの供給は2025年7月頃に終了予定です。未接種の方は早めに医療機関へご相談ください。
記事執筆者
きむら内科小児科クリニック
院長 木村仁志
資格
- 日本内科学会総合内科専門医
- 日本腎臓学会腎臓専門医
- 日本透析医学会透析専門医
- なごや認知症安心安全プロジェクトもの忘れ相談医(登録かかりつけ医)
- 日本ACLS協会 BLSヘルスケアプロバイダーコース修了(平成27年7月)
- がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了(平成27年9月)
- こどものみかた小児T&Aコース修了(平成27年10月)
- かかりつけ医認知症対応力向上研修終了(平成28年11月)
- かかりつけ医等心の健康対応力向上研修終了(平成28年11月)
所属学会
- 日本内科学会
- 日本腎臓学会
- 日本透析医学会
- 日本プライマリケア連合学会
- 日本抗加齢医学会