予防接種をすると、副反応で接種部位が腫れることがあります。1~2日で収まりますが、かゆみや痛みが我慢できない場合は受診をお勧めします。またBCGワクチンは接種後1か月ほどで接種部位がかさぶたになりますが、正常の反応ですので心配ありません。逆にBCG接種後数日で腫れる場合は詳しく調べる必要があり、受診が必要です。
予防接種をすれば・・・
接種した多くの人が病気に対する免疫(抗体)を獲得します。しかし、100%免疫が得られるわけではありません。免疫を獲得できなかった場合は、予防接種していてもその病気にかかる可能性があります。また自然感染に比べて生み出される免疫力は弱いため、何回かに分けての接種が必要な場合もあります。
副反応はほとんど一時的
予防接種には、接種部位が腫れたり、発熱などの副反応がありますが、ほとんど一時的です。重い副反応が出る可能性もありますが、非常にまれです。予防接種による副反応より治療法のない病気や合併症にかかるほうがはるかに多く危険です。また、予防接種しない人が増えると、その病気が流行することになります。
予防接種はしっかりと受けましょう
強いアレルギー体質や、生まれつき免疫が弱い先天性免疫不全症の場合、小児がん治療などで免疫を抑える薬を使用しているなどの場合は主治医と相談してください。
2種類以上のワクチンを1回の通院で接種します。
同時接種によりワクチンの効果が下がったり、副反応が強く出たりすることはありません。日本小児科学会も同時接種を推奨しています。
ワクチンの組み合わせやスケジュールの立て方など、お気軽に小児科にご相談ください。
任意接種は自己負担となりますが、以下の予防接種はできるだけ接種してください。将来的に定期接種化が決まっているものもありますが、それまで待たずに早めに接種をお勧めします。
予防接種をすると、副反応で接種部位が腫れることがあります。1~2日で収まりますが、かゆみや痛みが我慢できない場合は受診をお勧めします。またBCGワクチンは接種後1か月ほどで接種部位がかさぶたになりますが、正常の反応ですので心配ありません。逆にBCG接種後数日で腫れる場合は詳しく調べる必要があり、受診が必要です。
予防接種の発熱であっても、中には流行している風邪などの感染症にかかり、ワクチン接種後のタイミングでたまたま発熱しているケースも紛れ込んでいます。いずれにせよ、熱があっても元気があり、水分もとれているようならあわてる必要はなく、心配な場合は日中に小児科を受診して相談してください。ちなみに接種したワクチンの種類によって発熱しやすい時期は異なります。不活化ワクチンでは接種24時間前後が多い一方で、生ワクチンの場合、例えば麻疹(はしか)ワクチンは7~12日後に、おたふくかぜワクチンは2~3週間後に熱が出ることが多く、24時間以内の発熱はまれとされています。
おたふくかぜにかかると1000人に1人という高い確率で難聴のリスクがあります。もっともかかりやすい年齢は3~6歳ですが、最近は早期に保育所での集団生活をはじめる子も増えています。できるだけ早めに接種してもらうとよいでしょう。ワクチンは1歳を過ぎれば接種可能です。2回接種が望ましく、1歳になったら1回目、就学前の5歳に2回目がおすすめです。
成人のおたふくかぜは、精巣炎(20~40%)や卵巣炎(5%)の合併頻度が高いといわれています。また女性の場合、妊娠中におたふくかぜにかかると流産のリスクがあります。1回でもワクチンを接種しておけば、おたふくかぜになっても合併症は軽くすみます。2~5年あけて2回目を接種すればさらに予防効果は高くなります。接種年齢の上限はありません。なお女性で思春期以降に接種する場合は妊娠していないこと、接種後2か月は避妊が必要です。
水痘は成人でかかると重症化するため、まだかかったことのない成人は接種がすすめられます。妊婦がかかると妊娠20週までで先天性水痘症候群(胎児奇形など)を起こすことがあります。また、妊婦の水痘は重症化します。さらに出産直前に水ぼうそうにかかると、生まれてくる子どもが重症の水痘になります。一方で妊婦になってからではワクチンが接種できないので、妊娠前に接種してください。
※ すべての生ワクチン(水ぼうそう、おたふくかぜ、麻しん風疹など)は全妊娠期間を通じて接種できません。