接種時期
・生後3か月以上90か月未満が接種対象です。
・百日咳は乳児早期に重症化しやすく、病気にかかる前に予防するためには、生後3か月になったら出来るだけ早く接種することが大切です。
・ポリオ流行時は年少児に患者が多発します。生後3か月になったらできるだけ早く接種しましょう。
・接種を忘れた場合、接種対象月齢範囲内であれば、気づいた時点での接種が勧められます。

第1期初回免疫と第1期追加免疫
①第1期初回免疫
初回免疫は3週以上の間隔で3回接種。
生後3ヶ月以上12ヶ月未満が標準的な接種期間
②第1期追加免疫
初回免疫終了後12〜18か月経過した時点で1回接種するのが標準
ただし、初回免疫終了後6ヶ月以上の間隔をあければ接種は可
もし接種せずに発症したら・・・
これまでに何らかの理由でDPTワクチンの接種率が低下した時には、病気の流行が認められています。1975年にも副反応への懸念からDPT接種が一時中断されましたが、その後百日咳患者さんが増加しました。
ポリオは国内では長らく患者発生はありませんが、海外では現在でも流行している国があり、ワクチンを接種して免疫をつけておくことが大切です。ポリオに対しては有効な治療法は存在しません。しかし、ワクチンによる予防は極めて有効です。
ジフテリア
・咽頭や喉頭とよばれる喉のあたりに症状が出現します。発熱、咳、嗄声(声がかすれること)、嚥下障害(飲み込みにくくなること)、呼吸困難がみられます。
・心筋障害による突然死や末梢神経障害による麻痺が合併症として知られています。
百日咳
・乳幼児では、激しい発作性の咳と咳発作後の笛が鳴るような吸気(whoop)が特徴的症状です。
・生後6ヶ月未満でワクチン未接種の児では、重症化のリスクが高く、無呼吸発作や脳症を合併し生命にかかわることがあります。
・年長児や成人では、ひどい咳のこともありますが、軽い症状のみで百日咳と診断されずに放置され、他人への感染源となる場合があります。
破傷風
・破傷風菌は世界中の土壌や動物の糞便中に広く存在し、いつでもどこでも感染の機会があります。
・主症状は筋肉のけいれんで、多くは咀嚼筋(噛む筋肉)のけいれんによる開口障害で始まります。
・その後、けいれんは全身へ波及します。
・呼吸困難や嚥下障害から肺炎を併発したり、死に至ることもあります。
ポリオ
・ポリオは麻痺を起こす病気です。
・脊髄や脳など中枢神経の運動神経細胞がポリオウィルスによって傷害され、四肢の麻痺が最も多い症状です。
・また、呼吸不全や肺炎で死亡することもあります。
・いったん起こった麻痺は回復しない場合がほとんどで、著名な筋萎縮とも相まって後遺症につながります。
