HPV-VACCINE
ヒトパピローマウィルスワクチンについて 〈不活化ワクチン〉

接種時期

・2価ワクチン(サーバリックス®)、4価ワクチン(ガーダシル®)、ともに定期接種の対象者は小学校6年生、中学1~3年生、高校1年生の女子で、中学1年生での接種が標準とされています
・子宮頸がんや尖圭コンジローマの原因となるヒトパピローマウィルスは主に性行為で感染しますので、初めての性交前に接種することが、疾病予防に最も効果があります。
・年齢を経て性交渉の回数が増加するにつれて、本ワクチンでヒトパピローマウィルスによる病気を予防できる有効率は徐々に低下します。

接種回数と間隔

①2価ワクチン:0,1,6か月で3回接種(筋肉内注射)、各0.5ml
②4価ワクチン:0,2,6か月で3回接種(筋肉内注射)、各0.5ml
*同一のワクチンを用いて接種を完了します

もし接種せずに発症したら・・・

・ヒトパピローマウィルスは特定の方のみが保有するウィルスではなく、誰にでも感染の機会があります。
・中には無症状のウィルス保有者もいます。
・ヒトパピローマウィルスに感染しても、子宮頸がんなどの症状を呈する方はごく一部です。
・それ以外の、大多数の方ではやがてウィルスは排除されます。
・また、発がんまでの潜伏期間も数年以上と長いのが特徴です。
・そのために、誰もが感染する可能性があることが、十分には理解されていません。
・ウィルスに出会う前、すなわち初交前にワクチンを接種しておくことが、子宮頸がんの予防には大切です。

ひとくちメモ

・ブタがウィルスを保有し、わが国では蚊(コガタアカイエカ)によってヒトにうつります。
・夏から秋にかけて流行し、近年最も患者発生が多いのは9月、ついで8月です。
・西南日本で患者が目立ち、ブタの日本脳炎ウィルス保有率が高い地域と合致しています。
・北海道では任意接種扱いでしたが、平成28年から定期接種となりました。
・日本脳炎ワクチンは、世界で初めてわが国で実用化されました。

記事執筆者

きむら内科小児科クリニック

院長 木村仁志

資格
  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本腎臓学会腎臓専門医
  • 日本透析医学会透析専門医
  • なごや認知症安心安全プロジェクトもの忘れ相談医(登録かかりつけ医)
  • 日本ACLS協会 BLSヘルスケアプロバイダーコース修了(平成27年7月)
  • がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了(平成27年9月)
  • こどものみかた小児T&Aコース修了(平成27年10月)
  • かかりつけ医認知症対応力向上研修終了(平成28年11月)
  • かかりつけ医等心の健康対応力向上研修終了(平成28年11月)
所属学会
  • 日本内科学会
  • 日本腎臓学会
  • 日本透析医学会
  • 日本プライマリケア連合学会
  • 日本抗加齢医学会