脂質異常症の原因
脂質異常症は、生活習慣病の一つです。
上記のセルフチェックにあるような動物性脂肪・糖分・コレステロールを多く含む食品や
アルコールを摂りすぎる、食物繊維が不足するなど偏った食生活や、ストレス過多・睡眠
不足・運動不足・肥満などの生活習慣が、脂質異常症の発症に大きな影響を与えています
。
これらが影響し合うことでコレステロール(脂質)がうまく処理されなくなるため、血中
脂質のバランスが乱れて、「ドロドロ血液」となってしまいます。
また、脂質異常症は原因によって、2つに大別されています。
原発性脂質異常症
原発性高コレステロール血症など主に代謝系遺伝子異常が素因としてあり、そこに環
境因子が影響を及ぼすことで発病している場合。
いくつかの病態がありますが、それでも100人に1~2人程度です。
続発性脂質異常症
糖尿病・甲状腺機能低下症・クッシング症候群・褐色細胞腫・内臓脂肪型肥満などの
内分泌疾患、ネフローゼ症候群などの腎疾患、原発性胆汁性肝硬変などの肝疾患や副
腎皮質ステロイド薬などの薬剤が発症原因となっている場合で、脂質異常症患者さん
の大半を占めます。さらに高コレステロール血症と高トリグリセライド血症(高中性
脂肪血症)に分けられます。
脂質異常症の症状
脂質異常症となっても、自覚症状が現れないことがほとんどです。
しかし、症状がないうちに脂質異常が進行して少しずつ動脈硬化が進むため厄介です。脂
質異常症は狭心症・心筋梗塞などの心疾患や、脳梗塞・脳出血などの脳血管疾患を発症す
る最大の危険因子となります。
食後の強い眠気、ときどき胸が痛くなる、耳たぶに深いシワができる、少し歩くと足が痛
くなるが、少し休むとまた歩けるようになる(間欠跛行:かんけつはこう)などの症状は
、動脈硬化が進行しているサインの可能性があります。気になる症状が出始めたら、早め
に医師までご相談ください。
こちらのページもご覧ください
脂質異常症とは
脂質異常症の定義・診断
脂質異常症セルフチェック
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脂質異常症の治療
脂質異常症の通院頻度と費用
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院長から一言
文責
腎臓専門医
総合内科専門医 木村 仁志